北米ブドウ品種とフィロキセラ

ブドウ根に寄生するアブラムシ「フィロキセラ」は、1873年最初にカリフォルニア州のソノマで発見されました。このフィロキセラが19世紀後半にヨーロッパで猛威をふるい、多くのブドウ畑を壊滅寸前まで追い詰めました。

抵抗力のない欧州系品種に寄生してブドウ木を枯死させてしまうフィロキセラですが、抵抗力のある北米系品種を台木にした接木苗の開発により、一度はその被害を克服することができました。

しかし、その後1983年にカリフォルニア州のナパで発見された新種のフィロキセラ(バイオタイプB)に対しては効力が無いことがわかり、ヨーロッパの多くのブドウの畑でブドウの植え替えが余儀なくされてしまったのです。