ボルドー地方の「シャトー」とは?

ボルドー地方では、ブドウ畑を備えたワイナリーが「シャトー」と呼ばれています。「シャトー」は厳密には醸造所を持つ「ブドウ園」を指しますが、所有者(生産者)と同義のように使われています。

貴族や富豪が所有していた歴史

シャトーはフランス語で「城」を意味し、その昔、貴族や富豪達がボルドー地方にシャトー(城)を構え、そこでワインを作っていた事に由来しています。

現在は必ずしもお城が残っているわけではありませんが、白亜の邸宅のような豪華な外観を残したワイナリーも多く見られます。中には、宿泊所として開放している所もあり、ホテルのようにシャトーに宿泊することもできます。

ボルドーとネゴシアン

ボルドー地方においてもネゴシアン(ワイン商)の歴史は古く、ワインを樽で買い付け、熟成を経てから転売を行うネゴシアンが昔から多く活躍していました。現在は、有力なネゴシアンが経営不振に陥った歴史あるシャトーを買収して再建を担う、あるいはグループで経営効率化を図るなどの事例も多く見られます。

メドック格付け第3級の「シャトー・ラグランジュ」は、1983年に日本のサントリーが買収しました。当時、経営不振に陥っていた同シャトーですが、フランスの歴史あるシャトーを日本の企業が買収することに反発もあったようです。現在では見事に再建に導いています。