エティエンヌ・ソゼ(Etienne SAUZET)|ブルゴーニュ


エティエンヌ・ソゼは、フランス・ブルゴーニュ地方のピュリニー・モンラッシェ村に本拠を置くワイナリーです。

ワイナリーについて

現代当主のジェラール・ブードは、先代であるエティエンヌの孫娘の夫に当たります。先代のエティエンヌは、このワイナリーを「ドメーヌ・ルフレーヴ」等と並びピュリニー・モンラッシェで最も尊敬を集めるドメーヌに育て上げた人物です。エティエンヌは1975年に惜しまれながらも他界。ひとり娘はヴォルネイのボワイヨ家に嫁いだため、孫娘のジャニーヌが、夫のジェラール・ブードとドメーヌを継ぐことになりました。

しかし、相続の問題からエティエンヌのブドウ園はボワイヨ家に移り、ボワイヨ家の息子のひとり、ジャン・マルク・ボワイヨが相続分の畑の一部を自身のドメーヌに組み込んだため、エティエンヌ・ソゼの畑は9ha(約3分の2)となりました。

これらの事情で自社畑の生産量が縮小し、それを補うために91年から一部で買いブドウを扱うようになっています。通常、ブルゴーニュのドメーヌが自社畑と、買いブドウの双方のワインを扱う場合は、ドメーヌものとネゴシアンものを分けて瓶詰めをすることが多いですが、現在のエティエンヌ・ソゼでは、それを行っていません。

わざわざドメーヌの看板を下ろしてワイン造りを行っているのは、同じピュリニー・モンラッシェ村の信頼のおける契約農家から高品質のブドウを買い入れることに成功しているからです。現在では一部に買いブドウ100%で造るワインもあり、特級「シュヴァリエ・モンラッシェ」と「モンラッシェ」、1級の「アモー・ド・ブラニー」、「シャン・ガン」、「ガレンヌ」がそれに当たります。

現在ワイナリーでは、2000年からジェラールの娘であるエミリーが、そして2002年にはエミリーの夫、ブノワ・リフォーがメゾンに参画。エティエンヌ・ソゼの次世代を担っています。

ブドウ栽培・ワイン造りについて

ブドウ栽培は5年前からビオディナミを実施。収穫したブドウは除梗せずに空気式圧搾機でプレスし、果汁を24時間冷却。小樽に移してアルコール発酵、続いて熟成。熟成期間はブルゴーニュ・ブランで10ヶ月、村名で12ヶ月、1級と特級が18ヶ月である。新樽率は村名20%、1級25〜40%、特級45%。

熟成中は試飲を繰り返し、必要に応じてバトナージュを行います。樽熟成後はステンレスタンクに移し、さらに細かな澱とともに6ヶ月の熟成。清澄、ろ過を軽く行った後に瓶詰めされます。