日本国内においてチリ産のワインの輸入量が増加しフランスに次ぐ規模に成長しています。
財務省関税局調べによると、チリワインの2014年の通関実績は前年比17%増の520万ケースとフランスに次ぐ第2位の規模に成長した。
(出典:チリ産ワイン人気急上昇、新商品相次ぐ 日本人好みの味 仏産に次ぐ規模に)
チリワインは美味しいながらも比較的低価格で手に入るため、飲食店だけでなく、家庭用のテーブルワインとしても日本ではすっかりお馴染みとなりました。今日はそんな安くて美味しいチリワインの人気の秘密と、1,000円〜2,000円程度で買える人気チリワンをご紹介します。
目次
お手頃価格で美味しい・人気の理由
恵まれた気候条件
チリは南半球に位置し、暖流の影響を受ける比較的温暖な地中海性気候です。年間降水量は日本の3分の1程度と少量です。昼夜の寒暖差も大きく、ブドウが穏やかに熟成します。そのため、ブドウの不作の心配がありません。フランスワインのように「当たり年」「はずれ年」が無く、安定して良質のワインを作る事ができる恵まれた気候なのです。
オーガニック生産者が多い
降水量が少ないことで、ベト病などの湿度を原因とするブドウの病害が発生しにくい環境にあります。また、世界で唯一フィロキセラ(ブドウ根アブラムシ)に侵されていない土地でもあります。そのため、無農薬または低農薬によるブドウ栽培が当たり前のように浸透しています。オーガニック生産者が多い事でも知られています。
ヨーロッパ仕込みの栽培・醸造技術
チリワインが本格的に生産されるようになった背景には、18世紀後半よりヨーロッパ各国の生産者がフィロキセラ(ブドウ根アブラムシ)の被害にあい、新たな産地を求めて開拓した歴史があります。そのため、カベルネ・ソーヴィニョンや、メルローといったヨーロッパ系の高級品が使われるだけでなく、醸造技術や設備面においても、ヨーロッパの近代的技術が導入されています。
低い生産コスト
恵まれた気候条件と広い生産地、比較的安い人件費により、ヨーロッパ各国に比べ良質のワインを低い生産コストで作る事ができます。
日本との輸入協定(EPA)
2007年より発効されたEPA(日チリ経済連携協定)によって、チリ産ワインなどを日本へ輸入する際の関税が段階的に引き下げられています。これにより元々品質の割に割安だったチリワインが、ヨーロッパ等と比べ更に割安で輸入されるようになっています。
おすすめのチリワイン
リーズナブルな価格の割に美味しいチリワン。おすすめのチリワインをご紹介します。
マルケス・デ・カーサ
チリ最大手で名門のコンチャ・イ・トロが手がける人気シリーズ。2,000円代で購入できる価格ながらも、本場ヨーロッパのワインに負けず劣らずの高いクオリティーが人気の理由です。