ローヌワインの主要銘柄と生産地図

ローヌ地方のワイン生産地は、フランスを南北に流れるローヌ川の流域に広がります。大きく北部と南部に分けられ、北部は穏やかな大陸性気候、南部は比較的温暖な地中海性気候となり、北部では急斜面の畑にブドウが植えられ、南部では穏やかな平野部にブドウが植えられています。北部地域は「セプタントリオナル」、南部地域は「メリディオナル」と呼ばれます。

セプタントリオナル(北部地域)穏やかな大陸性気候。急斜面の畑でブドウ栽培が行われる。
メリディオナル(南部地域)比較的温暖な地中海性気候。開かれた平野部でブドウ栽培が行われる。

セプタントリオナル【北部地域】

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急斜面に広がるエルミタージュのブドウ畑

北部地域の主要銘柄(A.O.Cワイン)には、下記のようなものがあります。北部地域ではシラーヴィオニエといった品種から単一品種を主体としたワインが作られています。

コート・ロティ
Côte Rôtie
シラー80%以上で作る赤ワイン。補助品種としてヴィオニエ20%未満の規定。
コンドリュー
Condrieu
ヴィオニエ100%で作る白ワイン。
シャトー・グリエ
Château-Grillet
ヴィオニエ100%で作る白ワイン。シャトーグリエという生産者の名前がそのままA.O.Cに使われている珍しいタイプ。ローヌ地方で最も小さなA.O.Cでもある。
サン・ジョセフ
Saint-Joseph
赤・白シラーから力強いワインが作られる。
エルミタージュ
Hermitage
赤・白赤はシラー85%以上の規定あり。白はマルサンヌやルーサンヌから作られる。急斜面のブドウ畑が特徴的。
クローズ・エルミタージュ
Crozes-Hermitage
赤・白赤はシラー85%以上の規定あり。白はマルサンヌやルーサンヌから作られる。エルミタージュの周辺に広がる。
コルナス
Cornas
シラー100%の規定あり。骨格がしっかりした赤ワイン。

メリディオナル【南部地域】

シャトーヌフ・デュ・パプ

シャトーヌフ・デュ・パプ

南部地域は土壌が多様なため多品種のブドウが栽培されています。ワインは複数品種をアッサンブラージュして多様なタイプが作られます。

グリニャン・レ・ザテマール
Grignan-les-Adhemar
赤・白
ロゼ
南部地域で最も北に位置するA.O.C。赤も白もバランスが良い味わい。
ジゴンダス
Gigondas
赤・ロゼ凝縮された赤の評価が高い。
シャトーヌフ・デュ・パプ
Châteauneuf-du-Pape
赤・白南部を代表するA.O.C。14世紀にアヴィニョンに法王庁が移されたことから「法王の新しい城」と呼ばれるようになった。小石が散らばった土壌で、13種のブドウ品種のブレンドが認められている。
タヴェル
Tavel
ロゼロゼのA.O.Cとして最も早く認定された産地。
コスティエール・ド・ニーム
Costieres de Nimes
赤・白
ロゼ
ローヌで最も南部に広がるA.O.C。