ボルドー右岸地域を代表する生産地であるポムロール地区では、格付け制度こそありませんが、良質のワインを作る優良シャトーが多い事でも知られています。鉄分を含んだ「クラス・ド・フェール」と呼ばれる独特のテロワールからは、良質なメルローが育ち、ワインは力強く官能的で、熟成するとジビエやトリュフの香りを放ちます。
シャトーは左岸のメドック地区等と比べ小規模で地味な装いの所が多いため、度々「ガレージワイン」「シンデレラワイン」などと呼ばれることもあります。
初代シンデレラワイン「シャトー・ペトリュス」
ポムロールを代表するシャトー・ペトリュスもそうで、近年こそ改築が進んだもののかつでは非常にこじんまりとしたワイナリーでした。しかしその品質の高さが評判を呼び、現在ボルドーで最も高値で取り引きされるワインの一つとなっています。ポムロールのシャトーは、左岸地域に比べ生産本数も少ないため、ひとたび人気に火がつくと、価格が高騰しやすいという事情もあります。
優良シャトーの一覧
ポムロールの優良シャトーで、比較的よく知られているものには、下記のようなものがあります。
シャトー名 | カタカナ |
---|---|
Château Pétrus | シャトー・ペトリュス |
Château la Conseillante | シャトー・ラ・コンセイヤント |
Château Gazin | シャトー・ガザン |
Château Nénin | シャトー・ネナン |
Château Pin | シャトー・ル・パン |
Château Certan-de-May | シャトー・セルタン・ド・メイ |
Château L’Évangile | シャトー・レヴァンジル |
Château Lafleur | シャトー・ラフルール |
Château de Sales | シャトー・ド・サル |
Château Trotanoy | シャトー・トロタノワ |
Château de l’Église | シャトー・ド・レグリーズ |