シャンパーニュのメゾンと業態について(NM、RM、CMとは?)

シャンパーニュ地方では、ワイン生産者は「メゾン」と呼ばれています。メゾンはフランス語で「家」を意味しています。多くのシャンパーニュメゾンが大企業であり、ブドウ栽培農家から原料ブドウを買い入れワインを製造するという、農業と加工業の分業体制が確立されているという特徴があります。このような大手メーカーが作るワインは、総販売量の75%、輸出量では実に90%程度を占めています。

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シャンパーニュの製造にはコストがかかる

シャンパーニュは複数年代のワインをブレンドして作られるため、年代ごとのワインをストックしておかなければなりません。するとブドウの収穫から最終出荷までに多くの時間を有する事になり、貯蔵すための設備コストや現金収入を得られるまでの時間コストがかかり、どうしても資本力が必要となります。こうした背景からブドウ栽培農家と、ブドウを買い取り瓶詰め製造や国際的なプロモーションを行うワインメーカーとの分業化がなされているのです。

シャンパーニュ地方は、このような効率的な分業体制と、発泡性ワインにおける世界的な地域を確立に成功したことにより国民一人あたりの所得がフランスで最も高い地域とも言われています。

NMシャンパーニュとRMシャンパーニュ

大手メーカーが瓶詰めしたシャンパーニュはネゴシアン・マニュプラン(またはNMシャンパーニュ)と呼ばれます。NMのメリットは、毎年安定した品質のワインを提供できる点や、1本あたりの製造コストを引き下げる事ができるため、高品質なワインを手頃な価格で提供できる点などがあげられます。

一方で、ブドウ栽培農家自らがシャンパーニュの製造を行う場合があります。元々小規模ながらワインの製造を行っていたがブドウ栽培に特化するようになり、やがて経営者が世代交代をした段階で元詰(自社銘柄の製造)を再開するなどです。このように自社でブドウ栽培から瓶詰めまでを行ったシャンパーニュはレコルタン・マニピュラン(またはRMシャンパーニュ)と呼ばれます。

RMシャンパーニュの利点は、大手メーカーにはない個性的なシャンパーニュが作られることです。ただし、生産量はNMシャンパーニュに比べ圧倒的に少ないため、1本あたりの製造コストが高くなることや、ひとたび人気となると世界中で買いが入るため価格が高騰しやすいなどのデメリットもあります。

Negociant-Manipulant(N.M)
ネゴシアン・マニピュラン
ブドウを農家から原料となるブドウを仕入れて生産を行うシャンパーニュ。生産されるシャンパーニュの大半を占める。資本力を持った大手企業が多く、品質や価格が安定している。
Recoltan-Manipulant(R.M)
レコルタン・マニピュラン
ブドウ農家自らがブドウ栽培から瓶詰めまでを行うシャンパーニュ。大手には無い個性的なシャンパーニュが作られることもある。生産量が少なく価格が高騰する事もある。

協同組合はCMシャンパーニュ

その他、ブドウ農家が大手メーカーではなく協同組合にブドウを供給し、組合によって瓶詰め生産される場合があります。このように生産されたものは「コーポレート・マニピュラン」と呼ばれます。

Coopertative de Manipulant(C.M)
コーポレート・マニピュラン
ブドウ農家が共同組合にブドウを卸し、共同組合が瓶詰めを行うシャンパーニュ。

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