ワインに価格差が生まれる理由(テーブルワインと高級ワインの違い)

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ワインには、スーパーで手軽に買える千円前後のテーブルワインから、時には数十万円もする高級品までがあります。同じ750mlの瓶に入った飲み物であるにも関わらず、この価格差は一体どこからやってくるのでしょうか?

今回はワインに価格差が生じる理由についてご紹介します。

ワインの価格差は製造コストに由来

ヨーロッパをはじめ、世界各国から輸入されるワインには、商品原価の他に主に船便を使った輸送コストがかかります。その他にも、輸入関税、貯蔵コスト、卸売会社の中間マージン、販売会社のプロモーション費用などと言った具合にコストが上積みされていきます。

しかし、それらだけの理由でワイン自体の価格に大きな違いが生ずることはありません。ワインのみならず他の全てのモノづくりにも言えることかと思いますが、やはり一番の違いは製造コストによるものです。

テロワール

まず、ブドウが育つ畑の環境。つまり「テロワール」の違いがあります。良質なブドウが収穫できる畑の土地には、それ相応の値段が付けられています。

例えば、フランス・ブルゴーニュ地方では、畑の区画ごとに「特級」「一級」などの格付けがなされています。特級格付けの畑で収穫されたブドウを買い入れれば、当然原料ブドウの単価は高くなります。また、畑自体をレンタルする場合でも高額な賃借料が発生します。ブルゴーニュの特級畑を所有するドメーヌなどは、実は資産家でもあるのです。

コルトンの丘
グラン・クリュのあるコルトンの丘

農作業のコスト

農作業によるコストの違いもあります。機械化された農作業は効率が良く、少ない人員とコストで多くの作業を行うことができますが、ブドウの細かな部分にまで目が行き届きにくいとされます。

手作業を基本とした農作業では、丁寧な畑作業が期待できますが、人も労力も時間もかかります。農薬や肥料に頼らない自然派農法も管理コストが高く付きます。ブルゴーニュの一流生産者などでは、荷車に馬車を使ったりなど、環境に負荷をかけない農法が徹底されています。

ロマネ・コンティのブドウ畑
ロマネ・コンティのブドウ畑

収穫制限

冬にブドウの木の剪定を行い、1本の木からできるブドウの量をわざと制限します。結実するブドウの数量をわざと抑えることで、一つ一つのブドウの凝縮感が増します。その分、一本のワインを生産するためのコストは高くなります。

収穫方法

ブドウの収穫を手摘みで行うか、機械で行うかで効率が大きく違います。手摘み作業は、ブドウの品質を見極めながら、傷を付けず丁寧に収穫できるメリットがあります。

醸造設備や熟成方法

発酵温度のコントロールができるステンレスの発酵槽や、熟成に用いる木樽の品質など、設備面も製造コストに大きく影響します。高級ワインでは基本的には新品の樽が使われ、並級ワインでは使い古しの樽が使われます。

蔵出しまでの年月

ワイナリーを出荷するまでの貯蔵時間も製造コストの一部です。若飲みタイプのワインは1年〜2年程度で出荷されますが、長期熟成を前提としたワインは、ワイナリーから出荷されるまでに5年以上の歳月ががかかる場合もあります。